Geminiプロンプト改善とワークフロー更新

20分⭐⭐⭐☆☆

このモジュールの最後にワークフローJSONダウンロードがあります。


このモジュールで学ぶこと

  • 改善版Geminiプロンプトの特徴と設計思想
  • カテゴリA〜Eの新プロンプト構造
  • n8nワークフローへのプロンプト反映方法

学習目標

このモジュールを終えると、以下のことができるようになります:

  • 改善版プロンプトの設計意図を理解できる
  • n8nのGeminiノードにプロンプトを設定できる
  • カテゴリごとの特性を活かしたコンテンツ生成ができる

目次


事前準備

必要なもの

  • n8nが稼働している環境
  • Google Gemini APIクレデンシャル(設定済み)
  • Module 04までのワークフローが完成していること

前提知識

  • n8nの基本操作
  • Geminiノードの使い方

セクション1: プロンプト改善の背景

従来のプロンプトの問題点

従来のGeminiプロンプトには以下の問題がありました:

問題具体例
ツール名が勝手に変更される「Gemini 3.0」→「Gemini Pro」に置き換えられる
数値が捏造される存在しないベンチマークスコアが生成される
絵文字が出力されるキャプションに絵文字が混入
テンプレ感が強い「王者vs革命児」のような定型表現

改善版プロンプトの特徴

これらの問題を解決するため、以下の指示を追加しました:

  1. 最重要指示: 入力データをそのまま使用し、変更禁止
  2. リサーチ禁止: Web検索を行わず、入力データのみ使用
  3. 数値生成禁止: 具体的な数値・スコアの捏造を禁止
  4. 絵文字禁止: 一切の絵文字使用を禁止

6セット構造

従来の12セットから6セット+CTA固定画像に変更しました:

Set 1 (0:00-0:05): フック
Set 2 (0:05-0:15): メインコンテンツ1
Set 3 (0:15-0:25): メインコンテンツ2
Set 4 (0:25-0:35): 比較・説明
Set 5 (0:35-0:45): ベネフィット
Set 6 (0:45-0:55): 結論
CTA (0:55-1:00): 固定画像(生成不要)

チェックポイント

  • 従来のプロンプトの問題点を理解した
  • 改善版プロンプトの特徴を理解した
  • 6セット構造を理解した

セクション2: カテゴリ別プロンプトの特徴

カテゴリA(versus)- 比較動画

2つのツールを比較し、「こういう人はA、こういう人はB」と明確に線引きする構成。

時系列構造:

  • Set 1: フック - 比較テーマの提示
  • Set 2: ツールAの強み
  • Set 3: ツールBの強み
  • Set 4: 比較ポイント
  • Set 5: 使い分け提案
  • Set 6: 結論

カテゴリB(instant_hack)- 時短・効率化

「まだ手作業でやってるの?」という課題提起から始まる時短訴求。

時系列構造:

  • Set 1: フック - 手作業の無駄を指摘
  • Set 2: 課題提起
  • Set 3: 解決策
  • Set 4: 仕組み・機能
  • Set 5: ベネフィット
  • Set 6: 結論

カテゴリC(secret_feature)- 新機能・裏技

「まだ○○してるの?それ古いです」という常識否定から始まる新機能紹介。

時系列構造:

  • Set 1: フック - 従来の方法を否定
  • Set 2: 従来との違い
  • Set 3: 動作描写1
  • Set 4: 動作描写2
  • Set 5: インパクト
  • Set 6: 結論

カテゴリD(warning)- 警告・注意喚起

「警告します」「このままだとヤバいです」という注意喚起から始まるリスク訴求。

時系列構造:

  • Set 1: フック - 警告の提示
  • Set 2: リスク1
  • Set 3: リスク2
  • Set 4: リスク3
  • Set 5: 対策
  • Set 6: 結論

カテゴリE(ranking)- TOP5ランキング

5位から1位へのカウントダウン形式。1位に最も時間を割く特別構造。

時系列構造:

  • Set 1 (0:00-0:05): フック
  • Set 2 (0:05-0:12): 第5位
  • Set 3 (0:12-0:20): 第4位
  • Set 4 (0:20-0:28): 第3位
  • Set 5 (0:28-0:37): 第2位
  • Set 6 (0:37-0:50): 第1位(長め)

チェックポイント

  • 各カテゴリの特徴を理解した
  • カテゴリEの特別な時間配分を理解した

セクション3: n8nへのプロンプト反映

Step 1: Geminiノードを開く

Switchノードから分岐した各カテゴリのGeminiノードを開きます。

Step 2: モデルを選択

Modelドロップダウンからmodels/gemini-2.5-proを選択します。

Geminiモデル選択

Step 3: プロンプトを入力

Messagesセクションの「Prompt」フィールドに、対応するカテゴリのプロンプトを貼り付けます。

Geminiプロンプト入力

Step 4: JSON出力を有効化

以下の設定を確認します:

  • Simplify Output: ON
  • Output Content as JSON: ON

Step 5: 全カテゴリに反映

カテゴリA〜E全てのGeminiノードに対して、同様の手順でプロンプトを設定します。

完成したワークフロー

ワークフロー全体図

チェックポイント

  • Geminiノードでモデルを選択できた
  • プロンプトを貼り付けできた
  • JSON出力設定を確認した

ワークフローJSONダウンロード

以下のJSONファイルをダウンロードしてn8nにインポートできます。

sns-post-advanced-workflow.json

インポート後に変更が必要な箇所:

プレースホルダー変更内容
YOUR_SPREADSHEET_IDあなたのスプレッドシートID
YOUR_SPREADSHEET_NAMEスプレッドシート名
YOUR_IDEAS_SHEET_GIDideasシートのGID
YOUR_POSTS_SHEET_GIDpostsシートのGID
YOUR_CREDENTIAL_IDクレデンシャルID(自動設定される場合あり)

また、Google SheetsとGoogle Gemini APIのクレデンシャルを設定してください。


トラブルシューティング

ツール名が変更されてしまう

症状: 入力した「Gemini 3.0」が「Gemini Pro」に変更される

解決方法: プロンプトの「最重要指示」セクションが正しくコピーされているか確認してください。特に以下の指示が含まれていることを確認:

1. 入力データの「タイトル」「ツール」は一切変更せず、そのまま使用すること
2. ツール名やモデル名が不明・最新でも、入力されたものをそのまま出力に使うこと
3. 入力データを「古い」「存在しない」「間違い」と判断して別の名前に置き換えることは絶対禁止

JSON出力がパースできない

症状: Parse JSONノードでエラーが発生する

解決方法:

  1. Geminiノードの「Output Content as JSON」がONになっているか確認
  2. プロンプト内のJSON形式の例が正しくエスケープされているか確認

まとめ

このモジュールで学んだこと

  • 従来プロンプトの問題点と改善版の特徴
  • カテゴリA〜Eそれぞれの時系列構造
  • n8nへのプロンプト反映手順

次のステップ

  • 実際にワークフローを実行して生成結果を確認
  • 生成されたコンテンツの品質検証
  • 必要に応じてプロンプトの微調整

参考資料


よくある質問

Q: Gemini 2.5 FlashとProの違いは? A: Proの方が指示遵守度が高く、品質が安定しています。Flashはコストが低いですが、指示を無視することがあります。本講座ではProを推奨しています。

Q: プロンプトをカスタマイズしてもいい? A: はい。ただし「最重要指示」と「禁止事項」のセクションは変更しないでください。これらを変更すると、ツール名の変更や数値捏造が発生する可能性があります。

Q: キャプションのテンプレート部分は変更できる? A: はい。キャプションテンプレートの前半(見出し1〜3)は動的に生成されますが、後半の固定部分(コミュニティ紹介など)は自由に変更できます。

Q: なぜ6セット構造なの? A: 60秒動画に対して12セットは情報過多でした。6セット+CTA固定画像の構成により、各セットに十分な表示時間を確保できます。

Q: ランキング(カテゴリE)の時間配分が違うのはなぜ? A: ランキング動画では1位が最も重要なため、1位に約13秒を割り当てています。これにより視聴者の期待感を高め、最後まで見てもらいやすくなります。

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